前橋市議会議員、市村均光(ただみつ)です。
2025年12月議会で、前橋市の空き家問題について質問しました。
人口減少や高齢化が進む中、全国的に空き家の増加が大きな社会問題となっています。
空き家は、所有者だけの問題ではありません。
適切に管理されなければ、樹木や雑草の繁茂、建物の老朽化、防犯、景観、安全面など、周辺で暮らす住民にもさまざまな影響を及ぼします。
実際に前橋市にも、市民や自治会から多くの相談が寄せられています。
そこで、前橋市に寄せられている空き家相談の件数や内容、市の対応、そして今後さらに空き家が増えることを想定した対策について確認しました。
空き家に関する問い合わせは年間約1,000件
前橋市では、令和6年度に空き家に関する問い合わせが約1,000件ありました。
相談の中では、
・隣の土地まで伸びた樹木
・道路にはみ出した樹木
・草木の繁茂
など、適切に管理されていない空き家に関する苦情が多くなっています。
年間約1,000件という数字からも、空き家問題が市民生活に身近な課題となっていることが分かります。
相談があった空き家に市はどう対応する?
空き家について相談が寄せられると、市ではまず現地を確認します。
その後、登記事項証明書や資産税に関する情報などから所有者を調査し、所有者に対して条例に基づく助言書を送付します。
それでも改善されない場合には、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づいて、**「管理不全空家等」**への認定や指導、勧告を行います。
勧告を受けると、住宅用地に対する固定資産税の特例措置から外れる場合があります。
さらに状態が深刻な場合には**「特定空家等」**として認定し、最終的には行政代執行に至る仕組みとなっています。
ただし、実際の空き家問題は、行政から所有者へ通知すればすべて解決するほど単純ではありません。
所有者が分からないケースや、相続関係が複雑になっているケースなど、通常の助言・指導だけでは改善が難しい空き家もあります。
空き家を「問題になる前」にどうするか
今後、人口減少や高齢化がさらに進めば、前橋市でも空き家が増えていくことが予想されます。
問題が発生するたびに行政が対応するだけでは、将来的に対応しきれなくなる可能性があります。
そこで、空き家問題に対して今後どのような解決策を考えているのか質問しました。
現在、前橋市では、
・空き家相談会の開催
・財産管理制度を活用した空き家の利活用
などに取り組んでいます。
さらに市からは、**「空家等管理活用支援法人制度」**の活用について研究しているとの答弁がありました。
民間と連携して空き家対策を進める
「空家等管理活用支援法人制度」は、改正空家特措法によって創設された仕組みです。
行政だけで空き家問題を抱えるのではなく、一定の民間法人などとも連携しながら、空き家の管理や活用を進めていくことが期待されています。
市からも、こうした制度を活用しながら、民間事業者との連携を含めて空き家問題への対応を継続的に検討するとの考えが示されました。
増えてから対応するだけでは追いつかない
空き家問題は、一過性の課題ではありません。
人口減少や高齢化が続けば、今後さらに増加することが想定されます。
そのたびに、
「苦情が来る → 所有者を調べる → 指導する」
という対応だけを繰り返していては、行政の負担も増えていきます。
もちろん、危険な空き家や適切に管理されていない空き家への対応は必要です。
一方で、空き家になる前の相談や、空き家になった初期段階での売却・賃貸・活用など、問題が深刻になる前に動ける仕組みを充実させることも重要だと考えています。
行政だけですべてを解決するのではなく、不動産、法律、建築などの専門家や民間事業者とも連携しながら、空き家を管理し、必要に応じて次の利用者につないでいく。
増え続けることが予想される空き家に対して、実効性のある仕組みづくりを進めることを求めました。



