前橋市議会議員、市村均光(ただみつ)です。
2025年12月議会で、前橋市の遊休農地と農地のマッチングについて質問しました。
農業従事者の高齢化や後継者不足が進む中、使われなくなった農地をどうしていくのかは、今後ますます大きな課題になります。
一方で、新たに農業を始めたい人や、経営規模を拡大するために農地を借りたい農業者もいます。
「農地を使わなくなった人」と「農地を使いたい人」をどうつなぐのか。
その前提となる農地情報の管理から、前橋市における遊休農地の実態、農地の貸し手と借り手をつなぐ仕組みまで確認しました。
農地の情報は農業委員会が管理
前橋市の農地情報は、農業委員会が管理しています。
農地法に基づき、一筆ごとの農地について、
・所有者
・所在地番
・権利関係
・遊休農地の状況
などを記録した「農地台帳」を作成しています。
個人情報に配慮しながら、農地台帳の情報の一部は公表されています。
こうした農地情報を正確に把握することは、農地に関する手続きだけでなく、遊休農地の発生状況を把握し、対策を考えるための基礎にもなります。
なぜ遊休農地が増えるのか
前橋市では、遊休農地が発生する主な要因として、
・農業従事者の高齢化
・後継者不足
・非農家による農地の相続
などを挙げています。
さらに大きいのが、農地そのものの条件です。
条件の良い農地には比較的借り手が見つかる一方、小区画や傾斜地、狭小地など、効率的に農業を行うことが難しい農地は使われなくなりやすい傾向があります。
遊休農地の約79%が北部地域に集中
今回の質問では、地域による大きな違いも明らかになりました。
令和6年度の集計では、前橋市の遊休農地のうち、約79%にあたる約309ヘクタールが北部地域に集中しています。
単純計算すると、市全体では約390ヘクタールの遊休農地が存在することになります。
北部地域には、小区画や傾斜地、狭小地などの農地が多いことから、市では農地の形状や立地条件も遊休農地が発生する要因になっていると分析しています。
遊休農地の問題は、単純に「使っていない農地があるから、誰かに貸せばいい」という話ではありません。
借り手が見つかりやすい農地と、見つかりにくい農地がある。
地域や農地の条件まで考えた対策が必要です。
農地を「貸したい人」と「借りたい人」をつなぐ
一方で、新規就農者や経営規模を拡大したい農業者など、農地を借りたい人もいます。
前橋市では、農業委員会が農地の貸し借りに関する相談窓口となっています。
農地を貸したい場合は**「貸し手等希望相談カード」、借りたい場合は「借り手等希望相談カード」**を提出し、その情報をもとにマッチングを進めています。
また、農業委員会では毎年、市内すべての農地について利用状況を調査しています。
利用されていない農地については所有者の意向を確認し、貸したいという希望があり、本人の同意を得られた農地については、**「貸したい等希望農地一覧」**として前橋市のホームページに掲載しています。
さらに、各地域の農地利用最適化推進委員が現地の状況を確認し、貸し手と借り手の仲介も行っています。
農地を「使いたい人」が使える仕組みへ
遊休農地を減らしていくためには、所有者に管理を求めるだけでは限界があります。
一方で、農業を始めたい人や、もっと農地を使いたい農業者がいるのであれば、その需要と使われていない農地をできるだけスムーズにつなぐ仕組みが必要です。
特に新規就農者にとって、農地を確保できるかどうかは、農業を始めるための大きなハードルの一つです。
農地情報を正確に把握する。
貸したい人の情報を集める。
借りたい人の希望を把握する。
そして、地域の事情を知る農地利用最適化推進委員などが間に入ってつなぐ。
こうした仕組みをより使いやすくしていくことが、遊休農地の解消だけでなく、新たな農業の担い手の確保や農地の有効活用にもつながると考えています。
引き続き、農地のマッチング体制を充実させ、農地を使いたい人が安心して農地を確保できる環境づくりを進めることを求めました。



