前橋市議会議員、市村均光(ただみつ)です。
2025年9月議会で、最低賃金の引き上げと事業者への支援について質問しました。
2025年度、最低賃金が全国的に大幅に引き上げられ、群馬県でも過去最大となる78円の引き上げが決まりました。
群馬県の最低賃金は、時給985円から1,063円へ引き上げられます。
働く人の生活を支えるため、賃金を引き上げていくことは重要です。
一方で、人件費の増加は中小企業や小規模事業者、さらにはNPOなどの公益的な活動を行う法人にとっても大きな負担になります。
そこで、最低賃金引き上げによる影響と、前橋市としてどのような支援を行っていくのかを確認しました。
群馬県の最低賃金は1,063円へ
今回の改定では、群馬県の最低賃金が78円引き上げられ、1時間あたり1,063円となります。
市からは、最低賃金の引き上げについて、労働者の生活の安定・向上につながり、地域経済の活性化にも一定の効果が期待されるとの答弁がありました。
一方、事業者にとっては人件費の増加による経営負担が懸念され、実際に事業者からも負担増を心配する声が届いているとのことです。
一時的な給付だけではなく「経営体力の強化」を
群馬県では、賃上げを行う事業者を支援する**「ぐんま賃上げ促進支援金」**を実施しています。
また、一部の自治体では、県の支援に独自の上乗せ支援を行う動きもあります。
そこで、前橋市でも独自の支援を行う考えがあるのか質問しました。
市からは、最低賃金の引き上げによる影響は一時的なものではなく、その後も継続することから、単発の支援ではなく、事業者そのものの経営体力を強化していくことが必要との考えが示されました。
前橋市では、
・生産性向上のための設備投資支援
・販路拡大への支援
などを行い、国や県の支援策と組み合わせながら事業者を支援していく方針です。
この方向性については、私も重要だと考えています。
NPOなども最低賃金の影響を受ける
一方で、今回特に問題提起したのが、支援の対象となる法人の範囲です。
市の事業者支援制度は、中小企業を対象としたものが中心です。
しかし、人を雇用しているのは株式会社などの営利企業だけではありません。
NPO法人をはじめとした公益的な活動を行う法人でも職員を雇用しており、当然、最低賃金は同じように適用されます。
賃金を引き上げれば人件費は増加します。
さらに、人材不足の中で職員を確保しようとすれば、最低賃金を上回る賃金水準も求められます。
一方で、こうした法人は行政からの委託事業や寄付、助成金などで事業を運営している場合も多く、一般企業以上に価格転嫁が難しいケースもあります。
法人格ではなく「課題」で支援を考える
群馬県が実施する「ぐんま賃上げ促進支援金」では、一定の要件のもと公益法人等も対象とされています。
前橋市においても、賃上げへの対応だけではなく、
人材確保、生産性向上、業務効率化
といった支援について、公益法人等も対象に含めることを検討すべきだと考えています。
最低賃金の引き上げによって働く人の所得を増やす。
同時に、雇用する側が持続的に賃金を支払える経営基盤をつくる。
この両方を進めなければ、持続可能な賃上げにはなりません。
また、地域の雇用やサービスを支えている主体は企業だけではありません。
法人格によって支援対象を区切るのではなく、同じ経営課題を抱えている主体をどう支えるのか。
そうした視点から、前橋市の賃上げ・人材確保・業務効率化に関する支援について、公益法人等にも対象を広げるよう要望しました。



